バイオグラフィー
ザップ (Zapp) は、ロジャー・トラウトマンが中心となり、レスター、ラリー、テリーらトラウトマン兄弟を中心として1978年に結成されたアメリカ合衆国のファンクバンドである。
トラウトマン兄弟はオハイオ州ハミルトン出身。デイトンでバンド活動を続けていた頃、幼なじみであったブーツィー・コリンズの紹介でジョージ・クリントンに見いだされる。Pファンクの前座として実績を積んだ後、1980年代に若手の有望バンドとして注目を浴びるようになる。特にトーク・ボックスを自由自在に操るロジャーのヴォーカルは独特のもので、現在に至るまで後進に多大な影響を与え続けている。
1980年代を通してザップはコンスタントにアルバムを発表し、一時はジェームス・ブラウンやPファンクの後継者はプリンスとロジャーであるとさえ目された。さらに1990年にはバンドで稼いだ資金をもとに建設会社を創業する。しかしこれがケチの付き始めであった。建設会社は多額の負債を抱えて倒産し、兄弟間に亀裂が入り始める。バンドの活動も、アフリカン・アメリカンのポピュラー音楽の主流がヒップホップに移っていったことで、1980年代ほどの勢いを継続出来なくなる(ただしコンスタントに来日公演は行っていた)。
しかし、1990年代も後半になると、再びロジャーに追い風が吹き始める。サンプラーの普及により、1980年代のザップのレコードが若い世代の音楽製作の素材になり始めた。ところが、これからもう一花という1999年の4月に破局が訪れた。かつてザップのメンバーであったラリー・トラウトマンが金銭上のトラブルからロジャーをショットガンで射殺し、自らも自殺してしまったのである。リーダーを失ったザップは崩壊。しかしながら、ロジャー亡き後テリーがロジャー譲りのトーク・ボックスをプレイしZAPP名義での通算6作目のZAPP VIをリリース。現在も精力的にライブを中心に活動。
Last.fm に掲載するアーティスト解説は誰でも編集できます。あなたもぜひ!
このページでユーザーが投稿したテキストはクリエイティブ・コモンズの表示-継承ライセンスで入手可能です。また追加的条項が適用されることがあります。